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73歳から始める水彩画21

作品名:『湯布院金鱗湖』

金鱗湖(きんりんこ)は、大分県由布市・湯布院盆地の西端にある小さな湖で、

  • 周囲:約400m
  • 水深:浅いところで数十cm、深いところでも2mほど
  • 標高:約440m

と、規模は決して大きくない。
でも、この湖が特別なのは成り立ちにあります。

解説

不思議な水の正体(最大の特徴)

金鱗湖には

  • 清水(冷たい地下水)
  • 温泉(温かい湧水)

この2種類の水が同時に流れ込んでいます

そのため、

  • 秋〜冬の早朝には湖面から霧(蒸気)が立ちのぼる
  • 水温が一定に保たれ、魚が一年中生息できる

という、独特の景観が生まれます。

この霧が立つ光景こそ、金鱗湖が「幻想的」と言われる最大の理由です。

「金鱗湖」という名前の由来

もともとこの湖は「岳下池(たけしたいけ)」と呼ばれていた。

明治時代、儒学者の毛利空桑(もうりくうそう)がこの湖を訪れ、
夕暮れ時、

夕日に照らされて魚の鱗が金色に輝く様子

を見て、「金鱗湖」と名付けたとされている。

つまりこの名前は、

  • 湖そのものの色ではなく
  • 一瞬の光景を切り取った詩的表現

です。

湖畔の構成と宗教的要素

金鱗湖のほとりには

  • 天祖神社
  • 鳥居
  • しめ縄のかかった岩

があり、単なる自然景観ではなく
信仰の場でもあることがわかります。

水が湧き出る場所は、古来「聖なる場所」とされやすく、
金鱗湖もまた、

  • 湯(温泉)
  • 山(由布岳)

が交わる聖地的空間として認識されてきました。

由布岳との関係

金鱗湖は、由布院盆地の水が最終的に集まる場所です。
背後に見える由布岳は、

  • 水を生み
  • 霧を育て
  • 湯布院の景観全体を支配する存在

金鱗湖は言ってみれば、
由布岳の恵みが目に見える形になった場所です。

時間帯でまったく表情が変わる

早朝(特に晩秋〜冬)
  • 霧が立ちのぼる
  • 人も少なく、最も静謐
  • 写真より体感向き
  • 観光客が多く、明るい雰囲気
  • 湖の透明度や水鳥が見やすい
夕方
  • 水面が金色に染まる
  • 「金鱗湖」という名前が一番腑に落ちる時間

⑦ 見るときのおすすめ視点

  • 湖全体を見渡そうとしない
  • 水の湧き出る縁(湖岸)に注目する
  • 霧・光・音(鳥、風)を意識する

金鱗湖は「眺める景色」というより、
身を置く空間に近いです。

まとめ

金鱗湖は

温泉と水、自然と信仰、日常と非日常が
静かに混ざり合っている湖

派手な絶景ではないけれど、
時間と心の状態で深さが変わる場所です。

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